2013年8月8日

ネギは九条(くじょう) 憲法は九条(きゅうじょう)

第2回
国民は憲法を守る義務が
ないって、ホント!?

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「国民は憲法を守る義務があると思う?」と聞くと、「勿論。だって憲法は日本で一番大切な法律でしょう?国民が守らなくてどうするの」と答える人が多いと思います。さて正解は、実は憲法そのものの中にはっきり書かれています。

 

憲法尊重擁護の義務

第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う。

 

よく見てください。この中に国民は入っていません。ここが重要です。憲法がほかの法律とちがうところはここです。憲法とは何かということを考えるとき「誰が憲法を守る義務を負っているか?」という設問から入ると、だれでも簡単に憲法の本質を捉まえることができます。

さて、憲法を尊重・擁護する義務を負った顔ぶれを眺めてみると、象徴としての天皇は別として、行政(国務大臣)、立法(国会議員)、司法(裁判官)という3つの権力が対象になっていることがわかります。憲法は権力者の手を縛っているのです。「憲法は国民からの権力者に対する命令書あるいは注文書」といういい方もよくされます。

歴史を振り返ると権力者の横暴で国民の権利が蹂躙されてきた時代がありました。憲法の中でそのことが次のように書かれています。

 

第97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪え、現在及び将来の国民に対し、犯すことのできない永久の権利として信託されたものである。

 

ですから「国民は憲法に守られている」と言っていいわけです。そうなると、私たち国民が、どうのように守られているのかを知っておく必要があります。「九条の会アピール」は「この国の主権者である国民一人一人が、九条を持つ日本国憲法を、自分のものとして選び直し、日々行使していくことが必要です」と強調しています。憲法は103条からなる比較的短い法規です。私たちをどう守っているのかという視点で読み直してみませんか

 


若原 弘道

若原 弘道(わかはら・ひろみち)

1941年、札幌市で生まれました。定年退職後、東京から宮前区有馬に移ってきました。
2005年の「宮前九条の会」発足以来、事務局長を務めています。
趣味:学生時代から男声合唱をやっています。現在も大学のOB合唱団で歌っています。定年後、プロの声楽家についてボイストレーニングを受けていますが、声を出すことの難しさを痛感しています。現在「アリーノうたごえ広場」の司会・進行をやっています。そのほか、下手な俳句を作って「NHK俳句」に投稿したりしています。息子が小学生の時に「日本野鳥の会」に入会したのを機会に夫婦で家族会員になっていますが、最近はあまりバードウォッチングに行けないのが残念です。

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